マッサージピール

1)マッサージピールとは?

イタリア製のピーリング(皮膚の表面を溶かして剥離する治療方法の名称)剤である「PRX-T33」を使用したピーリングを通称マッサージピールと呼んでいます。クリニックによっては「コラーゲンピール」と呼んでいるところもありますが、同じ治療です。

2)PRX-T33とは?

「33%TCA(トリクロロ酢酸)」「H2O2(過酸化水素、いわゆるオキシドール)」「5%コウジ酸」を配合した薬剤の製品名がPRX-T33です。イタリア製です。

各成分の主な作用は以下の通りです。

  • TCA→トリクロロ酢酸は酸性の薬剤で、その酸の作用によって皮膚の角質を溶かして剥離させます。
  • H2O2→過酸化水素です。昔は医療分野で消毒薬としてポピュラーでした。ここでは漂白作用があるという事で配合されています。
  • コウジ酸→チロシナーゼという美白成分を含んでいます。麹を扱う職人の手が真っ白だ、という事から発見されたメラニン色素生成抑制剤です。ハイドロキノンよりは弱い作用と言われています。

3)TCAトリクロロ酢酸の歴史

TCAは従来、白人専用のピーリング剤として数十年前から欧米では一般的でした。ただし、当時は皮膚に塗布する時間が長く「化学薬品による熱傷」というのが実態でした。
入院して顔中包帯でぐるぐる巻きにして1週間後に皮膚を剥がす、という治療も行われていました。

白人のような色素沈着しにくい薄い皮膚の方にしか適応されず、東洋人には危険というイメージでしたが、芸能人の松○聖○さんがロスアンジェルスで受けてきて肌が綺麗になった、という噂もありました。日本でも20年くらい前に導入されてクリニックやエステサロンで盛んに行われていました。エステサロンでの使用も違法ではありませんでした。

製薬会社は「エステサロンにはTCA濃度20%以下の製品」「医療機関には30%以上の製品」を提供する、という棲み分けが以前はあったように記憶しています。
ですからマッサージピールのTCA33%という濃度は決して低くないものです。

4)実際の施術

この高濃度TCAを皮膚への接触時間を比較的短く設定することで危険性や副作用を回避する施術方法がマッサーピールです。
一番危険なのはマニュアルの時間を超えて塗布したままでTCA(PRX-T33)の拭き取りを怠った場合です。その場合は化学薬品による熱傷となります。TCAはあくまでもピーリング剤なので「表皮の剥離」に留まります。
特に表皮の上層部の角質層の剥離作用がメインとなります。口唇粘膜や鼻粘膜、眼結膜などへの塗布、接触は禁忌です。角質がない部分ですので、TCAの作用が強力に現れてしまい、トラブルの原因となります。眉毛内、頭髪内も治療対象外です。

PRX-T33の作用イメージ図(メーカー提供)

5)効果

主に角質が除去されることによって「肌の透明感」「肌のスベスベ感」「シミが薄くなる」「肝斑が薄くなる」「毛穴が改善する」「小じわが改善する」「ニキビが改善する」などが期待できます。
逆に皮膚の奥にある真皮の病変(ニキビ跡の陥没、アイスピック様の毛穴、明らかな瘢痕、大田母斑、入れ墨、ADMなど)には基本無効です。

6)治療スケジュール

最初はトライアルを受けて頂き、特に問題が無いことを確認して、2〜3週間毎に3〜5回の施術をお勧めしています。
その後は1ヶ月休んで1〜2ヶ月毎に1回のメンテナンス施術を推奨しています。

7)アフターケア・注意点

「当日は洗顔不可」
「お化粧は翌日から」
「紫外線カットは最低1週間」
「レーザー治療は1ヶ月後から」
「トレチノインは施術の前後2週間は控える」
「翌日から薄い皮剥けある場合あり」




上記の4点の写真はメーカー提供です。シワが改善して、皮膚に張りが出ているのが分かります。

ヴェルヴェットスキン

1)ヴェルヴェットスキンとは?

ダーマペン4とマッサージピールを組み合わせた治療方法の通称です。ダーマペン4で皮膚に細かく開いた穴からTCAがより深く作用します。

ダーマペン4とマッサージピール

2)実際の施術

必ず最初にダーマペンの施術を行いその後にTCAの塗布を実施する、という順番になります。麻酔クリームが必要となります。

ヴェルヴェットスキンはダーマペンを行うので皮膚の赤み、というダウンタイムが必ず発生します。TCAと組み合わせるので理論上赤みが増すので、ヴェルヴェットスキンとして行う際のTCAは「少し量を減らす」「少し塗布時間を短くする」などの配慮を行います。
もちろん、患者様の要望によって多少のダウンタイムが許容できる方では強めに実施しても良いと思います。

3)治療スケジュール

最初はトライアルを受けて頂き、特に問題が無いことを確認します。
その後は6〜8週間毎に3〜5回の接術を行います。
その後は2ヶ月毎のメンテナンスを推奨します。

4)効果

主に角質が除去されることによって「肌の透明感」「肌のスベスベ感」「シミが薄くなる」「肝斑が薄くなる」「毛穴が改善する」「小じわが改善する」「ニキビが改善する」などが期待できます。逆に皮膚の奥にある真皮の病変(ニキビ跡の陥没、アイスピック様の毛穴、明らかな瘢痕、大田母斑、入れ墨、ADMなど)には基本無効です。

また、ダーマペン4によるニキビ跡の平坦化、皮膚の引き締まり、などの効果も期待出来ます。

5)アフターケア・注意点

「当日は洗顔不可」
「お化粧は翌日から」
「紫外線カットは最低1週間」
「レーザー治療は1ヶ月後から」
「トレチノインは施術の前後2週間は控える」
「翌日から1週間ほどの薄い皮剥けあり」

料金

マッサージピール(全顔)

マッサージピール(全顔) 料金
トライアル 9,800円
1回 14,800円
3回コース 37,740円
コース終了後の1回 12,580円

マッサージピール(お顔以外)

デコルテ(手のひら2枚程度) 背中(手のひら2枚程度) 二の腕(手のひら2枚程度) 腹部妊娠線(手のひら2枚程度)
1回 15,400円 15,400円 15,400円 15,400円
3回コース 36,960円 36,960円 36,960円 36,960円
コース終了後の1回 12,320円 12,320円 12,320円 12,320円

上記以外の部位はお問い合わせください。

ヴェルヴェットスキン(ダーマペン4&マッサージピール)

ヴェルヴェットスキン(全顔) 料金
トライアル 24,000円
1回 33,000円
3回コース 84,150円
コース終了後の1回 28,050円
成長因子パック(アフターケア用) 3,300円
麻酔クリーム(全顔) 4,400円
ヴェルヴェットスキン(全顔+首) 料金
トライアル 33,000円
1回 49,500円
3回コース 118,800円
コース終了後の1回 39,600円
成長因子パック(アフターケア用) 3,300円(1枚)
6,600円(2枚)
麻酔クリーム(全顔+首) 6,600円

よくあるご質問

マッサージピールはドクターが行うのですか?

マッサージピールはトレーニングを受けた看護師が行います。ドクターが行うクリニックもあるかもしれませんが、当院では看護師の施術となります。

マッサージピールの副作用や危険性について教えて下さい?

適応のない方に行わない限り、副作用や危険性が少ない治療方法です。適応の無い場合というのは「皮膚に炎症がある」「アトピー性皮膚炎がある」「感染がある」「粘膜に塗布しない」「薬液の塗布時間を遵守しない」などです。妊娠中も避けて頂きます。考えられる副作用は「皮膚の過度の赤み」「ヒリヒリ感が長引く」「色素沈着」などです。

マッサージピールは従来のケミカルピーリングとは何が違うのですか?

一番ダウンタイムが少ない「フルーツ酸ピーリング」は角質の表層だけの剥離ですので、危険性や副作用はまず無いのですが効果は僅かでした。「サリチル酸ピーリング」はマッサージピールとほぼ同等の効果ですが、薬剤の入手が面倒(一般的には市販されておらず、医師によるオーダー制度)でした。「トレチノンピーリング」は当院でもゼオスキンシステムとして行っていますが、見た目にも表皮がボロボロと剥離するので4〜5週間のダウンタイムが必要(マスクの着用など)でした。

ヴェルヴェットスキンは水光注射と比べて効果はありますか?

水光注射とヴェルヴェットスキンの一番の違いは「水光注射では薬液の皮内への注入が可能」という点です。皮膚表面の作用ではヴェルヴェットスキンが優位ですが、皮膚深部の作用では水光注射が優位だと考えています。目的によって使い分けています。

ヴェルヴェットスキンは炭酸ガスフラクショナルレーザーと比べて効果はありますか?

炭酸ガスフラクショナルレーザーは皮膚深層までのレーザーによる穴あけによるニキビ跡の凹凸や毛穴の改善が目的ですので、ヴェルヴェットスキンとは目的が違います。ヴェルヴェットスキンはあくまでも皮膚表面の効果です。ダウンタイムは増加しますが「炭酸ガスフラクショナルレーザーを照射した後にマッサージピールを行う」ことは可能です。

ヴェルヴェットスキンはポテンツァと比べて効果はどうですか?

ポテンツァは「針刺入による刺激、RF照射による皮膚深部の引き締め、ドラッグデリバリーによる薬液の注入」の3つが1アクションで行えます。逆に皮膚表面への作用は僅かですのでヴェルヴェットスキンとは目的が違います。患者様のお悩みに応じて使い分けています。

妊娠中でも受けられますか?

妊娠中の施術はお勧めしていません。

男性でも治療可能ですか?

男性でも治療は可能です。男性の方で皮膚が厚い場合は薬液の塗布時間を長くする傾向にあります。また、男性で髭剃り直後では表皮が傷つけられている可能性が高いので、マッサージピール前の髭剃りは控えて頂いています。治療後は男性でも紫外線予防をしっかり行って頂きます。